2012.09.18
VIVA! ボノーラ Ⅳ
ついに「ボノーラ」感動のフィナーレを迎えます(泣) いい靴とはワタクシにとって、 1 作り 2 革 3 木型 4 歩行性 5 価格 6 デザイン(コーディネイト)(エモーション) の「総合力」と確信してる次第☆ 簡単に言うと、革だけよくてもダメなものはダメ。 また、価格が高ければいいかというと、これまた比例しないもの。 なので、「靴道」という深い森に迷い込むと抜け出せない人が後を絶たない・・・ 森で迷子にならないよう目印にパンを置いといたのに、鳥に食べられてしまった ヘンゼルとグレーテルのように・・・ ボノーラは100年以上の歴史を誇り、最古参のレザーシューズファクリーの一つ。 全盛期は九分仕立て、ハンドソーンが特徴で、仕上がりも非常にきれい。 ハウエヴァ 一部の人には周知の通り、ボノーラは何回か経営危機に陥り、2004年頃経営権が 移っている模様。 ブログの写真のボノーラはすべて「旧」ボノーラと紹介してるのに気付きました? 「そんなの当り前じゃん!」とうなずいた方は「靴道初段」に認定します(笑) そうなんです、経営が移行した2005年頃からは「新」ボノーラなんて呼ばれてます。 同じボノーラでも「旧」と「新」はかなり性格(作り等)が異なり、ワタクシが偏愛して るのは「旧」ボノーラ。 平均的かつ著名なノーザンプトン・シューズとワタクシが考えてる「クロケット」と比較すると、 以下の通り 1 作り → ボノーラに軍配 2 革 → 同プライスではボノーラに軍配 3 木型 → ボノーラの劣勢 (クロケットは膨大な木型があるので) 4 歩行性 → 引き分け、ただし木型が合えばクロケット 5 価格 → ボノーラに軍配 6 デザイン(コーディネイト)(エモーション) → 個人的には、ボノーラに軍配 いかがでしょう? ワタクシの主観ですから、もちろん反対意見もあるでしょう。 ハウエヴァ 写真を見て下さい☆ 見事なシームレスヒールを! 言うならば、この技術だけでも恐ろしく高いものがあり、現在、これだけのシームレス ヒールを量産しているのは、ロブくらいでしょう。 そのロブの先生がボノーラだったというのも有名な話。 でも、ロブは今や20万円近いプライスですが、写真のシューズは当時7万円ほど。 約三分の一のプライスで実現していたところが空恐ろしい! 5 価格 → ボノーラに軍配 の意味をわかっていただけたでしょうか? (シームレスの完成度もボノーラが上) デザインは、イタリー靴のなかでは珍しく英国に近いトラッド感を持ち、作りは ハンドの九分仕立て。 今や入手不可能な旧ボノーラに、初恋のような甘酸っぱい気持ちをいだくのは ワタクシだけじゃないでしょう。 すべての靴好きに贈る、レクイエム・・・ La Fin 代表 大東